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<第一回>

「サブリース事業の発展に、行政の支援を」

 賃貸住宅の「サブリース制度」は、賃貸住宅のオーナー、サブリース事業者の双方だけではなく、住宅業界にとって発展させたい制度と考えています。「遊休土地の活用が図れる」「入居者に安心で良好な住環境を提供」「劣化による空室を防ぐ賃貸管理」など、多くの利点があります。

 しかし残念ながら現在サブリース事業では、様々なトラブルが起きており、発展を歪めています。2020年12月「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が施行され、一歩前進と思われましたが、国土交通省がまとめたアンケートでは、「契約途中での大幅な家賃減額等の予期せぬ条件変更を求められた」というトラブルが多いとされています。

 これらのトラブルには、①「経営資源の脆弱なオーナーとサブリース事業者という対立構造」②「本来、入居者保護であるべき借地借家法が、情報力・資金力が豊富なサブリース事業者保護となっている」に要因があると考えています。これらはオーナー一個人や一企業の努力では解決できません。そこで行政の支援のもとで、解決を指導していただきたい。

               「支援をお願いする4つの目標」

1.サブリースのトラブル解決に、公的な裁判外調停制度(ADR)の活用の指導
2.相対的に弱い立場のオーナーが納得でき、サブリース事業者の経営改善が可能な賃料改定ガイドライン制定
3.既存アパートの長寿命化と省エネのための補助金制度
4.持続可能な「サブリース関する法令の再整備」

1.「収益が悪化したサブリース事業者の経営改善のための一方的な賃料減額要求」が最も多いトラブルです。この話し合いとして民事調停が多いようですが、オーナー側には、弁護士に依頼する資金力はありません。そのため双方が納得できる話し合いの場が設けられていません。そこで第三者による調停の場として「ADR(裁判外紛争解決手続)制度」を、オーナーにもサブリース事業者にも理解いただく指導をお願いしたい。

2.大企業の多いサブリース事業者に比べて、オーナーの立場は相対的に弱いのが実情です。サブリース事業者側には、借地借家法32条により、一方的な賃料減額請求権が認められていますが、オーナー側は契約(マスターリース契約)の解除も簡単にはできません。双方が納得できる解決のための、「賃料改定と契約解除のガイドライン」を行政によって示していただきたい。

3.少子化と高齢化のため賃貸住宅の空室は増えています。オーナーの資金不足のため、入居者の快適な住環境を整備できない状態です。そのためサブリース事業者も賃料減額を求めざるを得なくなっています。この状況は、サブリース事業の発展を損なう原因です。環境省、経済産業書、国土交通省の三省共同事業としてZEH補助金制度がありますが、既存アパートの改良と再生のためには、制約が多い制度となっています。老朽化した賃貸住宅の省エネ化による再生に取り組みやすい制度の創設していただきたい。

4.2020年12月に施行された「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」は、まだ借地借家法の考え方が、近年の実情に合わない状態で高いハードルとなっています。この状況では健全なアパート経営の発展は難しく、結局は入居者に良い住環境が提供できていません。そこで、まずは次の2点の改正をお願いしたい。

①マスターリース契約における借地借家法32条「賃料減額請求」に、正当事由を要件とする明文化
②建て替えや大修繕を目的とした、「賃料総額請求権とオーナーの契約解除権」の明文化

 以上4点の支援をお願いするとともに、サブリース事業の発展のため、「賃貸住宅オーナー」と「サブリース事業者」の2者が参画して、事業発展のための政治連盟の設立をご支援ください。


                         令和4年1月5日

                         全国不動産賃貸オーナー経営持続化推進政治連盟
                                東京都中央区日本橋堀留町1-11-4 
                                       第二日本橋ビル5F